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葉酸サプリはなぜ必要?いつからいつまで・量と選び方を医師監修で解説

妊娠中の女性と子どものイラスト。葉酸サプリはなぜ必要か、いつからいつまで・適切な量と選び方を医師監修で解説する記事のアイキャッチ画像

「お腹の赤ちゃんのために葉酸を摂りましょう」という言葉、妊活中や妊娠初期の方なら一度は耳にしたことがあるはずです。

しかし、なぜ食事だけでなく「サプリメント」が必要なのか、本当に飲まなかったらどのようなリスクがあるのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、妊娠前後における葉酸サプリの摂取は、赤ちゃんの健やかな発育のために不可欠な選択です。

厚生労働省も、通常の食事に加えてサプリメントから 1日400μg を摂取することを強く推奨しています。

この記事では、医師監修のもと、メディカルコンテンツ編集部が「葉酸がなぜ必要なのか」という医学的根拠から、具体的な摂取スケジュール、失敗しないサプリの選び方まで、あなたの不安を解消するための情報を網羅的に解説します。
目次
  1. なぜ葉酸サプリは「必要」と言われるのか?3つの決定的な理由
  2. 監修医師が教える、葉酸が赤ちゃんの体に与える影響
  3. 【期間別】葉酸サプリはいつからいつまで、どのくらい飲むべき?
  4. 食事だけで足りないの?「天然葉酸」と「サプリ葉酸」の大きな違い
  5. メディカルコンテンツ編集部が伝授!後悔しない葉酸サプリの選び方
  6. 過剰摂取や副作用の不安を解消!安全に飲むための注意点
  7. 葉酸サプリに関するよくある質問(FAQ)
  8. つわり中・忙しい時の「葉酸摂取」を継続する 3 つのコツ
  9. まとめ:今日から始める、赤ちゃんの健康のための新習慣

なぜ葉酸サプリは「必要」と言われるのか?3つの決定的な理由

このセクションでは、葉酸サプリが必要とされる背景と医学的な根拠を解説します。

結論として、葉酸は赤ちゃんの身体の基礎を作る重要な栄養素であり、その必要量は食事だけでは補いきれないという事実を理解することが、安心なマタニティライフへの第一歩となります。

厚生労働省が「食事以外のサプリ摂取」を推奨する背景

日本の厚生労働省が、妊活中および妊娠初期の女性に対して、通常の食事以外に「サプリメント(いわゆるモノグルタミン酸型の葉酸)」から追加摂取を行うよう通知を出したのは西暦2000年(約25年前)のことです。

現在から振り返ると四半世紀も前から、その重要性は公的に認められています。

なぜこれほどまでに強調されるのか。それは、葉酸がビタミン B 群の一種であり、新しい細胞が作られる際の「設計図(DNA)」の合成に深く関わっているからです。

特に妊娠初期は、胎児の脳や脊髄の基礎となる「神経管」が形成される極めて重要な時期です。

この時期に葉酸が不足すると、重大な先天異常のリスクが高まることが科学的に証明されています。

厚生労働省の指針(2020年版 日本人の食事摂取基準)

「妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食事に加えて、いわゆるサプリメント等に含まれる葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)を 400μg/日 摂取することが望ましい」

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の重要ポイント

2025年に改定された「日本人の食事摂取基準」においても、妊活期および妊娠初期における葉酸サプリメント(モノグルタミン酸型)の重要性が改めて強調されています。

今回の改定では、単に「摂りましょう」というだけでなく、「受胎前後(妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで)の継続的な摂取が、神経管閉鎖障害の予防に最も有効である」というエビデンスがさらに強化されました。 

また、個人の体質(遺伝子多型)によって葉酸の利用効率が低い人が一定数いることも考慮されており、すべての女性が確実に必要量を満たすための「セーフティネット」として、サプリメントの活用が公的に推奨されています。

胎児の「神経管閉鎖障害」リスクを低減するエビデンス

葉酸摂取の最大の目的は、神経管閉鎖障害の予防です。

これは、妊娠初期に脳や脊髄の元となる管がうまく閉じないことで起こる先天異常で、下半身の麻痺や排泄障害を伴う「二分脊椎(にぶんせきつい)」や、脳が正常に形成されない「無脳症」などが含まれます。

米国疾病予防管理センター(CDC)などの報告を含む世界中の疫学調査により、受胎前後で適切な量の葉酸を摂取することで、これらのリスクを 50〜70% 程度低減できることが明らかになっています。

日本では、この障害の発症率が1980年代の1万人あたり約3人から、近年では約5〜6人に増加傾向にあります。

欧米諸国が減少しているのに対し、日本ではいまだに課題となっており、今なおサプリメントの重要性が叫ばれ続けているのです。

監修者からのアドバイス

「小児科医の立場から申し上げますと、神経管閉鎖障害は出生後の生活の質(QOL)に長期にわたって影響を及ぼす疾患です。例えば二分脊椎の場合、生涯にわたる歩行補助や排尿管理が必要になるケースもあります。しかし、このリスクは妊娠前からの『葉酸摂取』というシンプルな習慣で大幅に減らすことが可能です。これは、親が子供に贈ることができる、最初の、そして最大のプレゼントの一つと言えるでしょう。」

妊娠に気づく前(受胎前後)の摂取が最も重要な理由

ここが最も注意すべきポイントですが、胎児の神経管が完成するのは妊娠 6〜7週(受胎から約 1 ヶ月後)までです。

多くの女性が「妊娠したかも?」と気づく時期には、すでに神経管の形成は終盤、あるいは完了しています。

つまり、妊娠がわかってから飲み始めるのでは、最も重要な時期に間に合わない可能性があるのです。

そのため、「いつ妊娠してもおかしくない」妊活中の段階から、体内の葉酸濃度を高めておくことが強く推奨されています。

葉酸不足の可能性を判定するセルフチェックリスト

「私は食事に気をつけているから大丈夫」と思っていても、実は葉酸が足りていないケースは少なくありません。まずは、ご自身の生活習慣をチェックしてみましょう。

  • [ ] 生野菜(サラダなど)を食べるのは週に3日以下だ
  • [ ] コンビニ弁当や外食で済ませることが多い
  • [ ] お酒を飲む習慣がある(アルコールは葉酸の吸収を妨げます)
  • [ ] 野菜は「しっかり茹でて」食べることが多い
  • [ ] 毎日忙しく、ストレスを感じやすい
  • [ ] 妊娠前までピルを服用していた

【チェックの結果】

  • 0〜1個: 比較的摂れていますが、妊娠初期の必要量(400μg追加)には届かないためサプリを検討しましょう。
  • 2〜3個: 不足している可能性が高いです。調理法の工夫やサプリでの補給を強くおすすめします。
  • 4個以上: かなり不足しています。赤ちゃんの未来のために、今日からサプリ生活を始めましょう。

日本人の葉酸摂取量の現状と「不足」のデータ

現代の日本女性の多くは、葉酸が慢性的に不足しています。調査によると、20代〜30代女性の食事からの葉酸摂取量は平均して約 230μg/日 程度。

これにサプリの 400μg を足しても、上限量を超えることはなく、むしろようやく目標値に届くといった現状です。

さらに、葉酸を代謝する能力には個人差があります。実は、日本人の約1割(特に影響が大きいTT型と呼ばれる体質の場合)は、摂取した葉酸を体内で活性型に変換しにくい遺伝体質であることがわかっています。

また、軽度なものを含めると日本人女性の過半数が葉酸を十分に利用しづらい遺伝子を持つとの報告もあり、決して他人事ではありません。

こうした背景を考慮しても、食事だけに頼らず、吸収効率の良いサプリメントで確実に補給することには大きな意義があります。

▼データ詳細:日本女性の葉酸摂取状況と遺伝的背景

平成30年「国民健康・栄養調査」によると、20-30代女性の葉酸摂取量は、推奨される食事摂取基準(240μg)にすら届いていない層が一定数存在します。

また、MTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)遺伝子のタイプによっては、葉酸の利用効率が通常の 30〜70% 程度に低下する場合があるため、個々の体質によらず血中濃度を維持するためにはサプリメントでの補填が合理的です。

監修医師が教える、葉酸が赤ちゃんの体に与える影響

このセクションでは、葉酸が胎児の体内でどのような働きをしているのか、医学的なメカニズムを解説します。

単に「障害を防ぐ」だけでなく、健やかな成長全体にどう寄与するのかを知ることで、摂取のモチベーションが高まるはずです。

細胞分裂と DNA 合成における葉酸の役割

赤ちゃんの体は、たった一つの受精卵から、猛烈なスピードで細胞分裂を繰り返して形作られます。

この細胞分裂に欠かせないのが DNA(核酸)の合成ですが、葉酸はこの DNA を作る際の「補酵素」として重要な役割を担います。

葉酸が不足すると細胞分裂がスムーズに行われず、特に成長の早い組織において発達の遅れや形成不全が生じやすくなります。

胎児にとって、葉酸はまさに「成長のガソリン」のような存在なのです。

赤ちゃんの脳や脊髄が作られる時期(妊娠 0〜7 週)の重要性

妊娠初期の胎児は、目まぐるしく変化します。特に受胎後 18日〜28日 頃は、将来の脳や脊髄になる神経板が丸まって管状(神経管)になる時期です。

この「管を閉じる」という繊細な工程には、高濃度の葉酸が要求されます。

この時期に母体の血中葉酸濃度が低いと、管の結合がうまくいかず、隙間ができてしまいます。これが先ほど述べた神経管閉鎖障害の物理的な原因です。

このプロセスは非常に早いため、血中濃度を事前に一定以上にしておく必要があるのです。

葉酸不足が招く可能性があるその他のリスク(低出生体重児など)

葉酸の役割は、妊娠初期の神経管形成だけではありません。中・後期にかけても、胎児へ酸素や栄養を運ぶための「血液(赤血球)」を作る働き(造血作用)を助けます。

葉酸が不足すると母体が貧血になりやすく、その結果として胎児への栄養供給が滞り、低出生体重児や発育遅延、さらには常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)などの妊娠合併症のリスクが高まることも指摘されています。

監修者のコメント

「小児科では、生まれた後の赤ちゃんの成長を見守りますが、その土台はすべてお母さんのお腹の中にいる時に作られます。妊娠中の栄養管理は、出産がゴールではなく、その後の数十年続くお子さんの人生の健康基盤を作っているのだ、という広い視点を持って大切に過ごしていただきたいですね。」

【期間別】葉酸サプリはいつからいつまで、どのくらい飲むべき?

このセクションでは、ライフステージに合わせた具体的な摂取量とスケジュールを解説します。妊活中から授乳期まで、推奨される「量」は変化します。

妊活中から妊娠初期は葉酸サプリ400μg、妊娠中期から出産までは240μg、授乳期は100μgを追加摂取する厚生労働省推奨の葉酸サプリ摂取スケジュール図

【妊活中〜妊娠初期】最も重要な 400μg の追加摂取

最も葉酸が必要なのは、妊娠の 1 ヶ月以上前から妊娠 3 ヶ月までです。

この時期の目標は、「通常の食事(約 240μg)」+「サプリメント(400μg)」= 合計 640μg を毎日摂取することです。

「まだ妊娠していないから」と油断しがちですが、前述の通り、妊娠が判明してからでは遅い場合があります。

妊活を意識し始めたその日から、サプリ生活をスタートさせるのが正解です。

💡 医師・編集部からの実践アドバイス

  • 飲み忘れを防ぐコツ: 毎日決まった時間に飲む習慣をつけましょう。「朝起きてすぐ」や「寝る前」など、場所を固定してサプリを置いておくのがコツです。
  • 効果を高めるには: 葉酸はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。朝食のフルーツや、ビタミンC配合の飲み物と一緒に摂るのもおすすめです。

【妊娠中期〜後期】赤ちゃんの成長を支えるための継続

妊娠 4 ヶ月(12 週)以降は、胎児の器官形成はほぼ終わりますが、ここからは「急激な成長」の時期に入ります。胎児の血液を作るために、葉酸の需要は引き続き高い状態です。

中期・後期の目標は、「通常の食事(240μg)」+「サプリメント(240μg)」=合計 480μg程度が目安です。食事だけで毎日この量を摂り続けるのは難しいため、サプリの量を調整しつつ継続するのが望ましいでしょう。

💡 医師・編集部からの実践アドバイス

  • 胃腸への負担を減らす: お腹が大きくなり、一度にたくさんの量を飲むのがつらい時は、朝と晩など2回に分けて飲んでも構いません。
  • 飲み合わせの注意: この時期は鉄分も重要です。鉄分配合のサプリの場合、お茶やコーヒーに含まれる「タンニン」が吸収を妨げることがあるため、前後30分は水や白湯で飲むのがベストです。

【産後・授乳期】母体の回復と母乳を通じた栄養補給

出産後、葉酸はもう不要かというと、そうではありません。葉酸は母乳を通じて赤ちゃんに届けられるため、授乳中も追加摂取が推奨されています。

授乳期の目標は、「通常の食事(240μg)」+「サプリメント(100μg)」=合計340μgです。

産後の母体の体力回復や、ホルモンバランスによるメンタルの安定を助ける役割も期待されています。

💡 医師・編集部からの実践アドバイス

  • ママのケアも忘れずに: 忙しい時期ですが、ウォーターサーバーの横や、授乳クッションの近くなど、必ず目が届く場所にサプリを常備しましょう。
  • 自分へのご褒美に: 葉酸は赤血球を作るのを助け、産後の体力回復をサポートします。「自分のための栄養」を意識することが、心のゆとりにもつながります。

飲み始めるのが遅れてしまった場合の対処法とマインドセット

「妊娠 2 ヶ月で気づいたけれど、今まで飲んでいなかった……」と不安になる必要はありません。

リスクをゼロにすることはできませんが、気づいたその瞬間から摂取を開始することで、これからの発育を最大限サポートできます。

過去を悔やんでストレスを感じることは、今の赤ちゃんの成長にとっても良くありません。

医学的には「間に合わなかった」ではなく「今からできる最善を尽くす」という前向きな切り替えが大切です。

編集部ライターの体験談

私自身、第一子の時は妊娠 8 週までサプリの存在すら知らず、判明した瞬間に青ざめて産婦人科の先生に泣きつきました。先生は「今からでも全く遅くないよ。今日からしっかり飲んで、バランス良く食べよう」と笑ってくれました。その言葉に救われ、無事健康な子を出産できました。不安な気持ちはわかりますが、まずは「今日の一粒」から始めましょう。

▼表:【時期別】葉酸の推奨摂取量と役割一覧

時期サプリからの追加量主な目的・役割
妊活中〜妊娠初期400μg神経管閉鎖障害の予防、細胞分裂の促進
妊娠中期〜後期240μg胎児の成長サポート、母体の造血、貧血予防
産後・授乳期100μg母乳の栄養価維持、母体の体力回復

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を基に作成

食事だけで足りないの?「天然葉酸」と「サプリ葉酸」の大きな違い

「薬は飲みたくない。オーガニックな食事で摂ればいいのでは?」という疑問は、健康意識の高い方ほど抱くものです。

しかし、葉酸に限っては、食事(天然)よりもサプリ(合成)の方が効率的であるという特殊な事情があります。

食事由来の葉酸(ポリグルタミン酸型)は吸収率約50%、サプリ由来の葉酸(モノグルタミン酸型)は吸収率約85%以上であることを比較した図解

食事から摂る「ポリグルタミン酸型」の低い吸収率(約 50%)

野菜や果物に含まれる葉酸は「ポリグルタミン酸型」と呼ばれます。

体内で吸収されるためには消化の過程で細かく分解される必要があり、実際に体内に取り込まれる割合は、摂取した量の約50%程度にまで落ちてしまいます。

サプリに含まれる「モノグルタミン酸型」が高い利用効率を誇る理由

一方、サプリメントの多くに採用されている「モノグルタミン酸型」は、最初から吸収されやすい形に整えられています。

その吸収率は約85%以上と非常に高く、安定して血中濃度を上げることができます。厚生労働省がサプリからの摂取を推奨しているのは、この生体利用効率の確実性を評価してのことです。

調理過程(加熱・水洗い)で失われる葉酸の性質

葉酸は非常にデリケートなビタミンです。「水に溶けやすく」「熱に弱い」という性質があるため、茹でたり洗ったりする過程で、食材の中の葉酸はどんどん流出してしまいます。

例えば、ほうれん草を 1 分間茹でるだけで、葉酸の約40〜50%が失われるというデータもあります。

生で大量に食べるのが難しい以上、調理による損失を避けることはできません。

食事とサプリを組み合わせる「ハイブリッド摂取」のすすめ

「サプリを飲めば野菜は不要」というわけではありません。

サプリメントはあくまで「葉酸という特定の成分」を補うものであり、野菜には他のビタミンや食物繊維などの大切な要素が含まれています。

基本はバランスの良い食事を心がけ、不足が確定している「葉酸の必要量」をサプリで確実に埋める。このハイブリッドな考え方が、最も賢く、安全な方法です。

葉酸400μgを食事だけで摂取する場合の必要量一覧  

「サプリを使わず、食事だけで追加の400μgを摂る」ことがどれほど大変か、具体的な量を見てみましょう。

葉酸は調理の過程で失われやすく、体内への吸収率も低いため、サプリ1粒分を補うにはこれだけの量を「毎日」食べる必要があります。

食品名1食分の目安1食で摂れる葉酸量400μg(サプリ1粒分)を補うために必要な量
ブロッコリー小鉢1杯 (50g)約60μg約2株分(小鉢なら13杯分)
ほうれん草(茹)お浸し1人前約55μg約1.5束分(お浸し15人前)
枝豆1皿 (100g)約130μg約300g(どんぶり1杯分)
納豆1パック約60μg約7パック
いちご5粒約68μg約30粒(1.5〜2パック)

※数値は、調理による栄養損失と体内での吸収率(サプリの約半分)を考慮した「実効量」の目安です。

専門家のアドバイス:なぜ「食事だけ」はおすすめできないのか?

表を見るとわかる通り、毎日これだけの量を欠かさず食べ続けるのは、家計の負担や胃腸の疲れ、そして何より「つわり」がある時期には現実的ではありません。

また、レバーなどの一部の食材は葉酸が非常に豊富ですが、摂りすぎると赤ちゃんに影響を及ぼす可能性がある「ビタミンA」も多く含まれています。

特定の栄養素(葉酸)だけを、過剰摂取の心配なく、確実に・手軽に補給できるのがサプリメントの最大のメリットです。

メディカルコンテンツ編集部が伝授!後悔しない葉酸サプリの選び方

いざサプリを買おうとしても、ドラッグストアやネット通販には無数の製品が並んでいます。

中には、成分が不十分なものや、添加物だらけのものも混じっているのが実情です。編集部が厳選した「絶対にチェックすべき 5 つのポイント」を公開します。

後悔しない葉酸サプリ選びのポイントとして、モノグルタミン酸型400μg配合、鉄・カルシウム・ビタミンB12同時配合、GMP認定工場、小粒で飲みやすい設計、無理なく続けられる価格条件を示した図解

「モノグルタミン酸型」葉酸400μg配合が絶対条件

まずパッケージの裏を見て、葉酸の含有量が400μgであることを確認してください。また、吸収率の高い「モノグルタミン酸型」あるいは「酵母葉酸」と記載されているものを選びましょう。

安価な海外製品の中には、含有量が多すぎたり(1,000μg超)、型が不明確なものもあるので注意が必要です。

相乗効果を狙う!鉄分・カルシウム・ビタミン B12 の同時配合

葉酸は、単体よりも「ビタミン B12」や「ビタミン C」と一緒に摂ることで代謝がスムーズになります。

また、妊婦さんに不足しがちな「鉄分」や「カルシウム」がバランス良く配合されているものを選べば、複数のボトルを管理する手間が省け、飲み忘れ防止にもつながります。

毎日飲むからこそチェックしたい「無添加」と「GMP 認定工場」

赤ちゃんの体を作るものだから、余計な添加物は避けたいものです。

香料、着色料、保存料などが無添加であること、そして、医薬品と同レベルの厳しい製造・品質管理基準をクリアした「GMP 認定工場」で作られているかどうかを確認してください。

つわり中でも飲みやすい「粒の大きさ」「ニオイ」の重要性

妊娠初期はニオイに敏感になります。鉄分特有の鉄臭さや、独特の薬っぽい匂いがあるものは、つわりが始まると飲めなくなることが多いです。

できるだけ「小粒(直径 9mm以下)」で、コーティングがされていて「無味無臭」に近いものを選ぶのが、継続の秘訣です。

編集部ライターの体験談

つわりがピークだった頃、以前飲んでいたサプリの「独特の草のような匂い」が急にダメになり、見るだけで吐き気がするように……。結局、口コミを読み漁って、表面がツルッとした無臭のタブレットに買い替えました。つわりはいつ来るかわかりません。最初から「飲みやすさ」に定評があるものを選んでおけば良かったと痛感しました。

継続を左右する「月額コスト」と「定期便の解約条件」

葉酸サプリは 1 ヶ月で終わるものではありません。妊活から産後まで 1 年以上付き合うものです。月々のコストが 2,000円〜4,000円程度で、無理なく続けられる価格帯かどうか。

また、ネット購入の場合は「回数縛り」がないかなど、ストレスなく継続できるサービス選びも重要です。

人気の葉酸サプリ5選比較表|価格・成分・解約条件の違い

「選び方はわかったけれど、具体的にどれがいいの?」と迷うあなたへ。現在、多くの妊婦さんに選ばれている主要サプリ5選をまとめました。「コスパ」「成分の充実度」「飲みやすさ」など、あなたが優先したいポイントをチェックしてみてください。

葉酸サプリ主要5選・比較まとめ

商品名初回価格 / 2回目以降葉酸量特徴・成分継続回数の約束粒のサイズ
ベルタ1,980円 / 3,980円480μg栄養素83種類!
美容成分も摂りたい方に
6回の継続が必要情報なし
mitas3,980円 / 4,980円400μg和漢素材配合
温活も意識したい方に
いつでも解約OK9mm(極小)
ピジョン1,598円(定価)400μg圧倒的コスパ
手軽に始めたい方に
定期便なし9mm
エレビット4,050円 / 4,050円800μg製薬会社が開発
病院でも推奨される
3回の継続が必要情報なし
プレミン3,980円 / 3,980円400μg高い透明性と安全性
時期別の配合にこだわり
いつでも解約OK8.9mm

※価格はすべて税込。2026年1月現在の調査データです。

編集部が教える「あなたに合うのはこのサプリ!」

比較表を見ても迷ってしまう方へ、目的別の選び方ガイドです。

  • 「とにかく栄養をたっぷり摂りたい!」なら ⇒ ベルタ葉酸サプリ
    業界屈指の83種類の栄養素が魅力。初回が安く始めやすい反面、6回の継続が必要なので「しっかり腰を据えて続けたい」方に向いています。
  • 「妊活中の冷えや、飲みやすさが心配」なら ⇒ mitas(ミタス)
    和漢成分配合で、妊活中の体づくりに最適。粒の厚みが4mm以下と非常に薄く、いつでも解約できる安心感があります。
  • 「予算を抑えて、必要な分だけ摂りたい」なら ⇒ ピジョン 葉酸カルシウムプラス
    余計な特典はありませんが、ドラッグストア等でも買える手軽さが魅力。サプリにあまりお金をかけたくない方の強い味方です。
  • 「医師の推奨や、圧倒的な葉酸量を重視」なら ⇒ エレビット
    葉酸800μgと含有量がトップクラス。製薬会社の厳しい管理基準で作られており、病院で勧められて選ぶ方も多い実力派です。
  • 「安全性と透明性で選びたい」なら ⇒ プレミン
    すべての成分の原産国を開示しており、安心感は随一。飲みやすさにもこだわっており、25日間の返金保証があるのも初心者には嬉しいポイントです。

共通の安心ポイント

ご紹介した5つのサプリは、すべて以下の基準をクリアしています。

  • 国産(日本国内製造)
  • GMP認定工場での製造(医薬品レベルの厳しい品質管理)
  • モノグルタミン酸型葉酸(吸収率が高いタイプ)

⚠️ チェックポイント:返金保証について

「ベルタ(20日間)」「mitas(15日間※クレカ決済のみ)」「プレミン(25日間)」には返金保証があります。つわり等で「どうしても体が受け付けなかった」という時でも安心ですので、まずは自分に合いそうなものを試してみるのがおすすめです。

過剰摂取や副作用の不安を解消!安全に飲むための注意点

「たくさん飲めば、もっと健康になれる?」というのは誤解です。サプリメントには正しい「用法・用量」があり、それを守ることが安全への最短距離です。

葉酸の耐容上限量と過剰摂取のリスク

日本の食事摂取基準によると、成人女性における 1 日あたりの「耐容上限量」は、正確には年齢によって以下のように設定されています。

  • 18〜29 歳:900μg
  • 30〜49 歳:1,000μg

これらはサプリメントなどから摂取する「モノグルタミン酸型葉酸」の合計量です。

毎日この上限を超えて摂り続けると、健康リスクが生じる可能性があるため、「1 日 1 粒」などの規定量を守ることが最も安全です。

複数のサプリ併用による「ビタミン A」などの重複摂取に注意

葉酸サプリの他に「マルチビタミン」などを併用している場合は注意が必要です。

特に脂溶性ビタミンである「ビタミン A」などは体内に蓄積されやすく、過剰摂取が胎児に影響を及ぼす可能性があります。

心配な場合は、現在飲んでいるすべてのサプリを産婦人科の医師や薬剤師に見せて相談しましょう。

他の薬(抗てんかん薬など)との飲み合わせについて

特定の持病があり、薬を服用している方は自己判断でサプリを始めないでください。例えば、抗てんかん薬や一部の抗がん剤は、葉酸の代謝に干渉したり、逆に薬の効果を弱めてしまったりすることがあります。

持病がある場合は、必ず主治医に「葉酸サプリを飲んでも良いか」を確認してください。

飲み忘れてしまった時の対処法(「2 日分を一度に」は NG)

「昨日の分を忘れたから、今日は 2 粒飲もう」というのは避けましょう。一時的に血中濃度が急上昇しても、体はそれを効率よく利用できません。

飲み忘れた分は諦めて、その日からまた規定量を再開してください。1 日や 2 日の飲み忘れで、即座にリスクが跳ね上がるわけではありません。大切なのは「トータルの継続」です。

監修者からのアドバイス

「サプリメントは魔法の薬ではありません。あくまで不足しがちな栄養を補う『食品』の延長線上にあるものです。過剰に怖がる必要はありませんが、用法を守ることが一番の安心に繋がります。毎日コツコツと、食事を摂るのと同じようなリラックスした気持ちで続けてくださいね。」

葉酸サプリに関するよくある質問(FAQ)

現場の医師や編集部に寄せられる、読者の切実な疑問に一問一答形式でお答えします。

Q. 安いサプリと高いサプリ、何が違うの?

A. 主な違いは「原料の質」「成分の種類」「品質管理体制」です。

安価なものは葉酸単体であったり、添加物(賦形剤)が多く粒が大きかったりすることがあります。

高価なものは、天然由来原料にこだわったり、臨床試験データを持っていたりします。

無理に最高級品を選ぶ必要はありませんが、前述の「GMP 認定」などは最低限クリアしたものを選びましょう。

Q. 妊娠がわかってから飲み始めても間に合う?

A. はい、もちろんです。

最も重要な時期(受胎前後)を過ぎていたとしても、その後の胎児の成長や母体の健康維持のために葉酸は必要です。

「遅かった」と諦めるのではなく、気づいた日からしっかり補給を始めましょう。

Q. 男性(夫)も葉酸を飲んだほうがいいって本当?

A. 近年の研究では、推奨されています。

葉酸は精子の染色体異常を減らしたり、運動率を高めたりする可能性が示唆されています。

夫婦で一緒に飲むことは、妊活への意識を共有し、協力して赤ちゃんを迎えるという心理的なメリットも大きいです。

Q. オーガニック(天然由来)の方が安心な気がするけれど?

A. 吸収率の面では、あえて「合成(モノグルタミン酸型)」が推奨されています。

ただし、サプリに含まれる「他の成分(ビタミンなど)」の抽出方法として天然由来を選ぶのは良い選択です。目的(葉酸の確実な摂取)と、こだわり(オーガニック)を分けて考えましょう。

Q. 飲んだら尿が黄色くなった。副作用?

A. 多くの場合、ビタミン B2(リボフラビン)の影響であり、心配ありません。

多くの葉酸サプリにはビタミン B 群が含まれており、その中の B2 が尿に混ざると鮮やかな黄色になります。

これは体が過剰なビタミンを適切に排出した証拠であり、健康上の問題はありません。

Q. 双子(多胎妊娠)の場合、葉酸サプリも2倍飲むべきですか?

 A. 自己判断で増やさず、まずは主治医に相談してください。

 双子の場合は、赤ちゃんの成長や血液を作るために、通常より多くの葉酸が必要になるケースが多いのは事実です。

しかし、サプリメントには1日の「耐容上限量(18歳以上なら1,000μg)」が定められており、摂りすぎによる健康リスクも考慮しなければなりません。

健診の際に医師へ相談し、あなたにとって最適な摂取量を仰ぐのが最も安全です。

Q. 35歳以上の高齢出産です。若い人より多めに摂るべきでしょうか? 

A. 摂取量を変えるよりも、「早めに開始すること」と「質の維持」を意識しましょう。

 年齢によって推奨される葉酸の摂取量(追加400μg)が変わることはありません。ただし、加齢に伴い葉酸の代謝能力や卵子の質への関心が高まる時期でもあります。

量を増やすことよりも、妊活を意識したその日から確実に飲み始めること、そして葉酸の働きを助けるビタミンB12などがバランスよく配合された高品質なサプリを選ぶことが大切です。

Q. 持病で薬を飲んでいます。葉酸サプリと併用しても大丈夫? 

A. 特定の薬は葉酸と干渉するため、必ず医師や薬剤師に相談してください。

 例えば、抗てんかん薬や一部の糖尿病の薬、胃酸を抑える薬などは、葉酸の吸収を妨げたり、逆に葉酸が薬の効果を弱めてしまったりすることがあります。

お薬手帳を持参して、産婦人科の先生に「現在飲んでいる薬」と「葉酸サプリを飲みたいこと」を伝え、安全に併用できるか確認しましょう。

つわり中・忙しい時の「葉酸摂取」を継続する 3 つのコツ

知識があっても、毎日続けるのは意外と大変です。特に体調が優れない時期でも挫折しないための、現実的なハックをご紹介します。

枕元にサプリと水を常備!朝一番のルーティン化

「あとで飲もう」は、家事や育児、仕事の忙しさで高確率で忘れます。

おすすめは、朝起きてすぐ、あるいは寝る直前など、場所と時間を固定することです。枕元に水と一緒に置いておけば、布団から出る前に「本日のミッション完了」の状態を作れます。

飲み忘れないための「アプリ活用」と「家族との共有」

スマホの服薬管理アプリや、リマインダー機能を使いましょう。また、パートナーに「毎日 8 時に飲んだか聞いてね」と頼んでおくのも有効です。

周りを巻き込むことで、孤独な努力から「家族の習慣」に変わります。

つわり期でも受け付けやすい、飲み込み方のテクニック

どうしても喉を通らない時は、ゼリー飲料と一緒に流し込んだり、服薬ゼリーを利用したりするのも手です。

また、食後すぐよりも、比較的気分が落ち着いている時間帯(夜など)に変更するだけでも、ハードルが下がります。

💡 知っておきたい豆知識:葉酸は「家族みんな」の健康を支える栄養素

今回は赤ちゃんの成長を中心に解説しましたが、実は葉酸は大人にとっても非常に大切な栄養素です。

最新の研究では、動脈硬化のリスク低減や、認知機能の低下を抑制する働きなども報告されています。

妊活をきっかけにサプリを始めた方が、産後も健康維持のために継続したり、パートナーと一緒に飲んだりすることは、家族全員の健康貯金にもつながるのです。

まとめ:今日から始める、赤ちゃんの健康のための新習慣

葉酸サプリは、単なる栄養補助を超えた「赤ちゃんの未来への投資」です。最後に、これからの生活で意識すべきポイントをチェックリストにまとめました。

葉酸サプリ摂取の最終チェックリスト

  • [ ] タイミング: 妊活中〜妊娠初期(受胎 1 ヶ月以上前)から開始しているか?
  • [ ] 種類: 吸収率の高い「モノグルタミン酸型」のサプリを選んでいるか?
  • [ ] 配合量: 1 日 400μg(追加分)の摂取量を守っているか?
  • [ ] 上限確認: 1 日の合計摂取量が 900〜1,000μg を超えていないか?
  • [ ] 品質: GMP 認定工場など、信頼できる製造背景の製品か?

未来の赤ちゃんに「あの時、準備しておいて良かった」と思えるように。まずは今日、最初の一粒から始めてみませんか?

参考文献・資料

この記事の監修者

  • 平成16年
    愛知医科大学医学部卒業、愛知医科大学病院 卒後臨床研修医
  • 平成18年
    愛知医科大学病院 小児科入局
  • 平成23年
    愛知医科大学小児科 助教
  • 平成25年
    医療法人和幸会 阪奈中央病院勤務(小児科)
  • 平成29年
    たけつな小児科クリニック開院
  • 日本小児科学会(専門医/指導医)
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児科医会(地域総合小児医療認定医)
  • 日本小児神経学会
  • 日本頭痛学会

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