中用量ピルとは?生理日移動の飲み方と吐き気対策【医師監修】
結論:中用量ピルは低用量ピルよりもホルモン量が多く、短期間で確実に生理日を移動させたり、緊急避妊(ヤッペ法)に使用したりするお薬です。
副作用(吐き気)の出現率は高いものの、適切な服用方法と対策薬の併用でコントロール可能です。
この記事では、大切な予定に合わせた生理日の調整方法や、副作用の不安を和らげるための具体的なコツを分かりやすくご紹介します。
この記事でわかること 3 点
- 低用量ピルとの決定的な違いと「中用量」を選ぶべきケース
- 吐き気・血栓症リスクを最小限に抑えるための具体的な対策
- 生理日を「早める」「遅らせる」ための正しい服用スケジュール
中用量ピルの基礎知識:低用量ピルとの違いと主な種類
中用量ピル(Medium Dose Pill)とは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンを配合した薬剤のうち、エストロゲン含有量が1錠中0.05mg(50μg)以上 のものを指します。
現在、日本の臨床現場で最も一般的に処方されている中用量ピルは「プラノバール配合錠」です。
一般的に普及している低用量ピルが「毎日継続して服用することでホルモンバランスを一定に保ち、避妊やPMS(月経前症候群)の改善」を目的とするのに対し、中用量ピルはその強力なホルモン作用を利用して、「短期間で強制的に月経周期をコントロールする」際や、「緊急避妊(ヤッペ法)」、あるいは「機能性子宮出血の治療」などに用いられます。
配合ホルモン量の違いと「中用量」と呼ばれる理由
ピルは含まれるエストロゲン(エチニルエストラジオール)の量によって分類されます。
低用量ピルが50μg未満(通常は20〜35μg)であるのに対し、中用量ピルは50μg以上のエチニルエストラジオールを含有しています。
この「量」の差が、効果の速効性と副作用の強さに直結します。
ホルモン量が多いということは、脳の視床下部や下垂体に与えるフィードバック信号が非常に強くなることを意味します。
これにより、短期間の服用でも排卵を強力に抑制したり、子宮内膜の状態を厚く維持したりする力が強くなるため、生理日移動において高い確実性を発揮するのです。
代表的な薬「プラノバール」と「ソフィア」の特徴
国内で処方される中用量ピルの代表格は、あすか製薬が製造販売する「プラノバール」です。
プラノバールは、エチニルエストラジオール0.05mg とノルゲストレル(第二世代プロゲステロン)0.5mgを配合しています。
このノルゲストレルは黄体ホルモンとしての活性が強く、子宮内膜を安定させる力に長けています。
かつては「ソフィアA」や「ソフィアC」も頻繁に使われていましたが、現在はプラノバールが主流となっています。
これらの薬剤は、成分構成は似ていますが、配合されている黄体ホルモンの種類や比率がわずかに異なり、それが個人の「飲み合わせ」や「副作用の出方」に影響を与えることがあります。
保険適用になるケースと全額自己負担(自由診療)になるケース
中用量ピルの費用は、その「使用目的」によって大きく異なります。
生理不順や機能性子宮出血、卵巣機能不全といった「疾患の治療」を目的とする場合は健康保険が適用され、自己負担は3割となります。
この場合、病名診断が必要となり、基本的には「治療」としての枠組みで処方されます。
一方で、旅行や受験などのイベントに合わせた「生理日の移動」や、避妊失敗時の「緊急避妊」として処方を受ける場合は自由診療(全額自己負担)となります。
自由診療の場合、クリニックによって価格設定が異なりますが、1錠あたり数百円程度に加え、システム利用料や初診料・再診料が必要になります。
中用量ピルが処方される主な3つの目的
- 月経移動(生理日調整): 大切な試験や結婚式、旅行などの予定に合わせて、数日間服用し生理を前後にずらします。
- 緊急避妊(ヤッペ法): 避妊なしの性交後72時間以内に服用し、排卵を遅らせたり受精卵の着床を妨げたりします。
- 婦人科疾患の治療: 不正出血(機能性子宮出血)の止血や、月経困難症、無月経の改善、さらには不妊治療におけるホルモン補充として使用されます。
▼低用量ピル vs 中用量ピル 比較表
| 項目 | 低用量ピル | 中用量ピル |
|---|---|---|
| エストロゲン量 | 50μg未満 | 50μg以上 |
| 主な用途 | 毎日の避妊、PMS改善、生理痛軽減 | 生理日移動、緊急避妊、出血治療 |
| 服用期間 | 数ヶ月〜数年以上(継続) | 数日間〜2週間程度(短期) |
| 副作用(吐き気) | 少ない(約5〜10%) | 多い(約30〜50%) |
| 代表的な薬 | トリキュラー、マーベロン、ヤーズ | プラノバール、ソフィア |
【最重要】副作用(吐き気・頭痛)の確率と具体的な対策
中用量ピルを服用する際、多くの女性が最も懸念するのが吐き気(嘔気)です。
臨床統計データによると、中用量ピルを服用した方の約30%〜50%に何らかの不快な症状が現れるとされており、特に服用開始から数時間の間に症状が強く出る傾向が確認されています。
副作用は、身体が高い濃度のホルモンに急激に適応しようとする過程で起こる一時的な反応です。
しかし、これらは決して「異常」ではなく、適切な対策を講じることで重症化を防ぎ、予定通りに服用を完了させることが可能です。
なぜ「吐き気」が起きるのか?身体のメカニズム
中用量ピルに含まれるエストロゲンは、脳にある「嘔吐中枢」を直接刺激したり、脳底にある第四脳室底の化学受容器引き金帯(CTZ)に作用したりする性質があります。
これは、妊娠初期の「つわり」と非常によく似たメカニズムです。
特に中用量ピルは低用量に比べてホルモン量が多く、血液中のホルモン濃度が急上昇するため、身体が一時的に過剰反応を引き起こします。
また、プロゲステロンの作用により胃腸の蠕動(ぜんどう)運動が緩慢になることも、胸焼けや胃もたれのような不快感の一因となります。
吐き気のピークはいつ?服用開始からの時間経過と持続期間
副作用のピークは、服用してから約2〜6時間後に訪れることが多いです。これは薬剤が消化管で吸収され、肝臓を経て血液中に広がり、血中濃度が最高値に達するタイミングと一致します。
多くのケースでは、服用開始から2〜3日経つと身体がホルモン環境に慣れてくるため、徐々に症状は軽減します。
しかし、月経移動のために7〜10日間飲む場合、最初の2日間をどう乗り切るかが生理調整成功の鍵となります。

吐き気止め(プリンペラン等)を併用するベストタイミング
副作用を抑える最も効果的な方法は、ピルを飲む30分〜1時間前に「吐き気止め」を先に服用しておくことです。
医療機関で処方される「プリンペラン(メトクロプラミド)」や「ナウゼリン(ドンペリドン)」は、胃腸の運動を整え、嘔吐中枢の刺激を緩和します。
また、空腹時の服用は胃粘膜を刺激しやすいため、軽食を摂った後に服用するか、あるいは「寝る直前」に服用して、吐き気のピーク時に眠っている状態にすることも、臨床現場でよく推奨される非常に有効なテクニックです。
吐いてしまった時の対応:追加服用が必要な境界線
ピルを服用してから2時間以内に吐いてしまった場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性が高いです。
その際は、吐き気が落ち着いてから「もう1錠」追加で服用する必要があります。
3時間以上経過してから吐いた場合は、多くの場合成分が吸収されているため、追加服用の必要はありません。
ただし、成分の吸収効率には個人差があるため、自己判断が難しい場合は必ず処方を受けたクリニックに電話等で相談し、指示を仰ぐようにしてください。
中用量ピル服用時に多く見られる反応と経過のまとめ
臨床の現場や一般的な相談事例によると、副作用の現れ方には大きな個人差があることが分かっています。「全く何も感じなかった」という方がいる一方で、強い倦怠感や頭痛を訴える方もいます。
メディカル編集部の視点:
私自身が月経移動のために服用した際の経験では、初日の夜に軽い車酔いのような不快感がありましが、翌日から「就寝直前」の服用に固定し、枕元に水分を用意しておくことで、日常生活に支障なく10日間 の服用を終えることができました。心理的な不安が症状を増幅させることもあるため、「対策がある」と知っておくだけでも心の余裕に繋がります。
生理日を移動させる飲み方:旅行やイベントに合わせる方法
中用量ピルを用いた月経移動には、「生理を遅らせる方法」と「生理を早める方法」の2パターンがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分のスケジュールに最適な方を選択しましょう。
基本的には、生理予定日が近づいてからでも対応できる「遅らせる方法」が選択されることが多いですが、イベント当日に薬を飲みたくない(副作用や飲み忘れを避けたい)場合は、前の周期から準備する「早める方法」が推奨されます。
生理を「遅らせる」方法:イベント当日まで飲み続ける手順
生理予定日の5日前(遅くとも3日前)から服用を開始します。その後、生理が来ても大丈夫な日の前日まで、毎日同じ時間に1錠飲み続けます。
服用を止めると、通常2〜3日以内(遅くとも5日以内)に生理が始まります。
この方法のメリットは、直前でも対応可能な点ですが、イベント期間中に薬を毎日飲み続けなければならず、副作用がイベント当日に重なるリスクがある点がデメリットです。
生理を「早める」方法:前の周期から調整するメリット
生理が始まってから5日以内(理想は3日目まで)に服用を開始し、10〜14日間 毎日1錠服用します。
飲み終わってから数日後に生理が来るため、イベントの数日前に生理を終わらせることが可能です。
この方法の最大のメリットは、イベント当日に薬を飲む必要がないため、副作用の心配をせずに当日を楽しめる点です。
また、移動させた後の生理が「本番のイベント」前に終わるため、精神的な安心感も大きいです。
ただし、前の月の生理が始まった直後に受診・服用を開始する必要があるため、1ヶ月以上前からの計画が不可欠です。
失敗しないためのポイント:いつまでに受診・処方を受けるべきか
「遅らせる方法」であっても、生理予定日の直前すぎると、すでに排卵後のホルモン変化(子宮内膜の剥離準備)が進んでおり、ピルを飲んでも生理を止められないことがあります。
確実に移動させるためには、生理予定日の10日〜2週間前には婦人科を受診しておくのが理想的です。
旅行中の服用:時差がある場合の飲み方と注意点
海外旅行などで時差がある場合、基本的には「24時間ごと」に服用することを守ります。時差が数時間であれば、日本の時間に合わせて飲み続けても問題ありません。
10時間以上の大きな時差がある場合は、現地の時間に合わせるか、あるいは「24時間の間隔」をスマホのアラームなどで厳密に管理して服用してください。
月経移動の成功率と、万が一生理が来てしまった時の対処
正しく服用した場合、月経移動の成功率は90%以上と非常に高いですが、稀に服用中に「不正出血」が起きてしまうことがあります。
これはストレスや体調不良、あるいはホルモン量がわずかに不足した際に起こります。
少量の出血であれば、そのまま服用を継続することで本格的な生理を食い止めることができます。
しかし、通常の生理並みの量が出始めた場合は、服用を中止してリセットさせる判断が必要になることもあります。その際の対応についても、処方時に医師に確認しておくと安心です。
緊急避妊(ヤッペ法)としての使用と避妊効果
中用量ピルは、コンドームの破損や避妊の失敗があった際、緊急的に妊娠を回避する「緊急避妊薬(アフターピル)」としても使用されます。
これを開発者の名をとってヤッペ(Yuzpe)法と呼びます。
現在はより副作用の少ない「ノルレボ(レボノルゲストレル)」などの専用アフターピルが第一選択となりますが、コスト面やクリニックの在庫状況によっては、今でも中用量ピルが用いられることがあります。
ヤッペ法とは?服用タイミングと避妊成功率
ヤッペ法は、避妊に失敗してから72時間以内に中用量ピル(プラノバール等)を2錠服用し、その12時間後にさらに2錠服用する方法です。合計4錠を2回に分けて服用します。
この方法により、排卵を抑制したり、受精卵の着床を阻害したりします。避妊成功率は約97%(妊娠阻止率は約57%)とされています。
専用のアフターピル(妊娠阻止率約80%以上)に比べると効果はやや劣りますが、未服用に比べれば妊娠リスクを大幅に下げることが可能です。
最新のアフターピル(ノルレボ等)とヤッペ法の違い
最新のアフターピルであるノルレボ(またはその後発品)は、1回1錠の服用で済み、吐き気などの副作用が極めて少ないのが特徴です。
一方、ヤッペ法(中用量ピル)は2回服用が必要で、かつ合計のホルモン量が多くなるため、非常に強い吐き気を伴うことが多いのが難点です。
服用後の「消退出血」が避妊成功のサイン
服用後、数日から3週間以内に生理のような出血(消退出血)があれば、避妊が成功した可能性が高いです。これを「生理が来た」と判断します。
ただし、この出血が「不正出血」や「着床出血」である可能性も否定できないため、予定日を過ぎても生理が来ない場合は必ず妊娠検査薬を使用してください。
避妊に失敗した可能性がある場合の最短アクション
避妊失敗から1分1秒でも早く受診することが重要です。夜間や休日で対面診療が難しい場合は、24時間対応のオンライン診療を活用してください。
エクスプレス便などを利用すれば、最短数時間で薬を手に取ることができ、タイムリミット内での服用が可能になります。
安全に服用するためのリスク管理と禁忌事項
中用量ピルは非常に効果の高い薬剤ですが、すべての人に安全というわけではありません。
特に注意すべきは、血液の中に血の塊ができる血栓症(静脈血栓塞栓症:VTE)のリスクです。低用量ピルに比べてエストロゲン含有量が多いため、リスク管理にはより慎重な姿勢が求められます。
監修者からのアドバイス
「中用量ピルを服用する際、最も注意すべきは『血栓症』のサインです。足のふくらはぎの痛み、腫れ、突然の息切れ、激しい頭痛などが現れた場合は、直ちに服用を中止し、救急外来を受診してください。また、ご家族に血栓症の既往がある場合は、必ず事前にお伝えいただくことが安全な処方への第一歩となります。」
血栓症(VTE)のリスク:注意すべき初期症状のサイン
血栓症は非常に稀な副作用ですが、放置すると肺塞栓症などを引き起こし、命に関わることがあります。以下の頭文字をとった「ACHES(エイチス)」というサインを覚えておいてください。
- Abdominal pain(激しい腹痛)
- Chest pain(激しい胸痛、押しつぶされるような痛み、息苦しさ)
- Headache(激しい頭痛、めまい、失神)
- Eye problems(見えにくい、視野が欠ける、物が二重に見える)
- Severe leg pain(片方のふくらはぎの痛み、むくみ、赤くなる)

中用量ピルを「飲んではいけない人(禁忌)」のチェックリスト
以下に該当する方は、中用量ピルの服用が原則禁止(禁忌)とされています。
- 35歳以上で1日15本以上喫煙する方(血栓症リスクが激増するため)
- 前兆のある偏頭痛(キラキラした光が見える、感覚が麻痺する等)をお持ちの方
- 過去に血栓症、心筋梗塞、脳卒中を起こしたことがある方
- 乳がん、子宮がんなどのホルモン依存性腫瘍がある方、またはその疑いがある方
- 重度の高血圧、糖尿病、肝機能障害がある方
40歳以上の女性、喫煙者が注意すべき理由
年齢が上がるにつれて血管の柔軟性が失われ、血小板の機能も変化するため、血栓症のリスクは自然と上昇します。
また、タバコに含まれるニコチンは血管を強く収縮させ、血液を固まりやすくするため、ピルとの相性は極めて悪いです。
40歳以上で生理移動を希望される場合は、副作用リスクを考慮し、他の方法を検討するか、より慎重な経過観察が必要です。
他の薬(市販薬・サプリメント)との飲み合わせ
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むハーブティーやサプリメントは、肝臓での代謝を促進し、ピルの血中濃度を下げてしまう(=効果を弱める)可能性があるため併用は避けましょう。
また、抗てんかん薬や特定の抗生物質も影響を与えることがあるため、常用薬がある場合は必ず処方医に申告してください。
▼血栓症セルフチェックリスト
| 症状 | チェック | 備考 |
|---|---|---|
| 片方の足だけが赤く腫れている | □ | 最も多い初期症状の一つです |
| 階段を上るだけで異常に息が切れる | □ | 肺塞栓の可能性があります |
| 押しつぶされるような胸の痛みがある | □ | 直ちに専門の医療機関を受診してください |
| 今まで経験したことがないほど激しい頭痛 | □ | 脳血管障害のサインの可能性があります |
服用中に「困った」ときのトラブルシューティング
実際に服用を始めると、飲み忘れや予定外の出血、飲酒の可否など、予期せぬトラブルや疑問に直面することがあります。
ここでは、医療相談の現場で寄せられることが多い「困った」への具体的な解決策をまとめました。
1日分飲み忘れてしまった!気づいた時のリカバリー法
飲み忘れに気づいたのが「翌日の服用時間前」であれば、すぐに飲み忘れた1錠を服用し、その日の分も通常通り(いつもの時間に)服用してください。
気づいたのが「翌日の服用時間」になってしまった場合は、2日分をまとめて服用しても構いませんが、一度に摂取するホルモン量が増えるため、吐き気の副作用が強く出る可能性がある点に注意が必要です。
2日以上連続して飲み忘れた場合は、ホルモンバランスが崩れ、生理を止めることが難しくなるため、速やかに医師に相談してください。
中用量ピル服用中にお酒(アルコール)を飲んでも大丈夫?
適量であれば大きな問題はありませんが、過度な飲酒は避けるべきです。アルコールの利尿作用による脱水症状は血液の粘度を高め、血栓症のリスクをわずかに上昇させます。
また、泥酔してピル服用後に吐いてしまうと、成分を吸収できず効果が失われるリスクがあるため、服用期間中は節酒を心がけましょう。
次の生理がなかなか来ない…いつまで待つべき?
服用終了後、通常は2〜5日以内に生理(消退出血)が始まります。1週間経っても生理が来ない場合は、妊娠の可能性、あるいは強いストレス等によるホルモンバランスの一時的な乱れが考えられます。
服用終了から10日を経過しても生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使用するか産婦人科を受診しましょう。
中用量ピルの処方を受ける流れと費用相場
実際にクリニックで処方を受ける際の手順や、あらかじめ知っておきたい費用の目安を確認していきましょう。
産婦人科での受診の流れ(内診の有無など)
月経移動や緊急避妊での受診の場合、多くは問診票の記入と医師によるヒアリングだけで完了し、内診(膣内検査)は行われないことが一般的です。
問診では、最終生理日、生理周期の安定性、現在治療中の病気、喫煙習慣、アレルギーの有無などが確認されます。
費用内訳:初診料・薬代・システム利用料の合計目安
自由診療(自費)の場合の一般的な目安です。
- 初診料・診察料:2,000円〜4,000円
- 中用量ピル(月経移動用 10日分):2,000円〜5,000円
- 吐き気止め等の付随薬:500円〜1,000円
- 合計:4,500円 〜 10,000円前後
スマホで完結!オンライン診療で中用量ピルを即日受け取る方法
「平日は仕事で病院に行けない」「産婦人科に入るのが恥ずかしい」という方には、スマホのビデオ通話やチャットで完結するオンライン診療が非常に便利です。
24時間受付を行っているサービスも多く、最短当日発送・翌日着で薬を受け取ることが可能です。
薬局や通販(個人輸入)で買うリスクについて
中用量ピルは国内では「処方箋医薬品」であり、ドラッグストアで購入することはできません。
海外からの個人輸入代行サイトで安価に販売されていることがありますが、成分が保証されていない「偽造品」のリスクや、健康被害が出た際の「医薬品副作用被害救済制度」が適用されないという重大なデメリットがあります。必ず医療機関で処方を受けましょう。
中用量ピに関するよくある質問(FAQ)
中用量ピルの服用にあたって、診察時に多く寄せられる質問とそれに対する回答を整理しました。
Q. 太りやすくなるって本当ですか?
ピルそのものに体脂肪を増やす作用はありません。
しかし、エストロゲンの影響で一時的に保水力が高まり「むくみ」を感じたり、食欲を増進させるホルモンの影響で食べすぎてしまったりすることがあります。
これらは服用の停止とともに自然と改善される一時的な変化です。
Q. 将来の妊娠(不妊)に影響はありませんか?
将来の不妊に繋がることは一切ありません。
ピルは服用している期間中だけ排卵を一時的に休ませるお薬です。服用を中止すれば、通常 1〜2ヶ月以内 に元の生理周期と排卵機能が戻ります。
むしろ、子宮内膜症の進行を抑えるなど、将来の妊娠に向けた健康維持に寄与する場合もあります。
監修者からの回答
「ピルの服用を止めた後、多くの方は次の周期から排卵が再開されます。もし3ヶ月以上経っても生理が来ない場合は、ピルの影響ではなく、潜在的な無排卵症や他の疾患が隠れている可能性があるため、早めに婦人科でホルモン検査を受けることをお勧めします。」
Q. 高校生や未成年でも処方してもらえますか?
はい、医学的に必要であれば処方可能です。受験や大切な部活動の大会と生理を重ねたくないという理由で受診される学生の方は多くいらっしゃいます。
ただし、未成年の場合は保護者の同伴や同意書が必要な医療機関もあるため、事前にウェブサイト等で確認しておくとスムーズです。
Q. 生理移動でピルを飲んでも、避妊効果はありますか?
生理を遅らせる目的で服用している期間中、一定の避妊効果は期待できますが、それを主目的とするには成分や服用期間が不十分です。
確実な避妊を希望される場合は、コンドームを併用するか、これを機に低用量ピルの継続服用への切り替えを医師に相談することをお勧めします。
まとめ:副作用を正しく恐れず、生理日を賢くコントロールしよう
中用量ピルは、あなたの「大切な予定」を生理の不安から解放してくれる非常に有効な選択肢です。
吐き気などの副作用は確かに不安な要素ですが、「寝る前の服用」「吐き気止めの先行服用」「早めの受診」という3つのポイントを抑えることで、副作用のリスクを最小限に抑えつつ、確実に生理をコントロールすることが可能です。
監修者からのアドバイス
「自分自身の身体の状態を把握し、お薬の力を借りてライフスタイルを最適化することは、現代の女性にとって大切なセルフケアの一つです。中用量ピルを使用する際は、血栓症のリスクを避けるための生活習慣(水分補給や禁煙)にも気を配りながら、正しく安全に活用してください。」
▼中用量ピル服用前の最終確認チェックリスト
- [ ] 受診タイミング: 旅行・イベントの 2週間前 までに診察を受けたか?
- [ ] 副作用対策: 吐き気止めを準備し、飲むタイミング(寝る前など)を確認したか?
- [ ] 健康チェック: 35歳以上の多量喫煙者など、服用できない条件に該当していないか?
- [ ] 服用スケジュール: 飲み始めと飲み終わりの日をカレンダーに記載したか?
- [ ] アフターケア: 服用中に激しい頭痛や足の痛みが出た際の連絡先を把握しているか?
参考文献・リンク














