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【医師監修】あすか製薬のピルで避妊はできる?ULDの妊娠率リスクと正しい知識

【医師監修】あすか製薬のピルで避妊はできる?ULDの妊娠率リスクと正しい知識

生理痛やPMS(月経前症候群)がつらくて病院に行ったら、「あすか製薬」のピル(フリウェルやドロエチ)を処方されたという方は多いのではないでしょうか。

毎日飲んでいるうちに、ふと疑問が湧いてくることがあります。

「この薬、成分は避妊用ピルと同じだってネットで見たけど、避妊効果はあるの?」

「お医者さんには『避妊できません』って言われたけど、本当はどっち?」

もしあなたが、パートナーとの性交渉で「コンドームなしでも大丈夫かな?」と考えているなら、少し待ってください。

結論からお伝えすると、あすか製薬のピル(フリウェル・ドロエチ)は医学的に排卵を抑制しますが、「避妊目的」での処方は認められていません。

特に「ULD(超低用量)」と書かれたタイプを服用している場合、通常の避妊用ピルよりも飲み忘れによる妊娠リスクが高いというデータがあります。

そのため、安易な自己判断は禁物です。

この記事では、小児科医でありながら女性ヘルスケアや頭痛治療にも精通している監修医のもと、あすか製薬のピルの「建前と本音」、そして知っておくべきリスクについて徹底解説します。

この記事でわかること

  • 1.「避妊効果はない」という医師の説明における”建前と本音”
  • 2.フリウェルLDとULDで異なる「避妊失敗率(パール指数)」の真実
  • 3.妊娠を防ぐための、あすか製薬ピルの正しい飲み方と注意点

【結論】あすか製薬のピルに「避妊効果」はあるのか?

まず、一番知りたい結論からお話ししましょう。

あなたが処方されている「あすか製薬」のピル(フリウェル配合錠、またはドロエチ配合錠)に、避妊効果はあるのでしょうか?

その答えは、「医学的な作用としてはイエスだが、制度的・実用的な観点からはノー」という、少し複雑なものになります。

この「どっちつかず」な回答こそが、多くの女性を混乱させている原因です。

ここでは、なぜ医師が「避妊できない」と言うのか、その裏側にある事情と医学的な事実を明確に区別して解説します。

結論:医学的には「排卵抑制効果」がある

経口避妊薬の作用機序。脳(指令室)が卵巣へ排卵指令を出しているが、ピル服用時はホルモンによって脳が「排卵済み」と錯覚し、指令をストップさせる様子。

医学的な成分の話だけで言えば、あすか製薬が製造販売している「フリウェル」や「ドロエチ」は、自費診療で処方される「経口避妊薬(OC)」とほぼ同じ成分で構成されています。

具体的には、卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)と黄体ホルモン(ノルエチステロンやドロスピレノン)という2種類の女性ホルモンが配合されています。

これらのホルモンを体内に取り入れることで、脳が「すでに排卵が終わった」と錯覚し、卵巣からの排卵を止める仕組みになっています。

排卵が起きなければ、精子が侵入しても受精しようがないため、理論上は妊娠しません。

つまり、物質としての薬の作用メカニズムは、避妊用の低用量ピルと同じなのです。

しかし、だからといって「じゃあ避妊薬として使っていいんだ!」と即断するのは非常に危険です。

後述しますが、配合されているホルモンの「量」や「承認されている効能」が異なるため、単純にイコールとは言えない落とし穴があるからです。

監修医の解説

医学・薬理学的な観点から言えば、フリウェルやドロエチなどの保険適用ピル(LEP製剤)にも、排卵を抑制する作用はあります。 実際に、これらの薬を服用している期間中は、正しく飲めていれば排卵が止まっていることがほとんどです。 しかし、『排卵を止める作用がある』ことと、『避妊薬として信頼できるか』は別の問題です。 特に保険適用のピルは、月経困難症の治療を目的として成分量が調整されているため、避妊専用のピルと比較して、わずかな飲み忘れが排卵につながりやすいというリスクも考慮しなければなりません。

なぜ医師は「避妊効果はない」と説明するのか?

診察室で医師から「この薬に避妊効果はありませんよ」「避妊目的では使えませんよ」と念を押された経験がある方も多いでしょう。

なぜ医師は、成分が同じであることを知りながら、頑なに「ない」と言うのでしょうか?

そこには、日本の医療制度における「保険適用(治療)」と「自費診療(避妊)」の厳格なルールの違いがあります。

あなたが処方されたフリウェルやドロエチは、「月経困難症」という病気を治療するための薬として厚生労働省に承認されています。

これを「LEP(レップ)製剤」と呼びます。

一方で、避妊を目的としたピルは「OC(オーシー)」と呼ばれ、病気の治療ではないため健康保険が使えません。

もし医師が「これは避妊にも使えますよ」と言って保険の薬を処方してしまうと、それは「避妊目的(=自費)」での使用を保険(=税金や保険料)で賄うことになり、「混合診療」や「不正請求」とみなされるリスクがあるのです。

医師としては、法律やルールを守るために、そして患者さんをトラブルに巻き込まないために、「避妊目的では使えない(=避妊効果はないものとして扱ってください)」という建前を伝える必要があります。

監修医のアドバイス

医師が『避妊できません』と伝えるのは、決して意地悪をしているわけではありません。 日本の医療制度上、保険適用の薬はあくまで『治療』のために使われるべきものだからです。 また、もし『避妊できる』と伝えて、万が一飲み忘れなどで妊娠してしまった場合、『先生ができると言ったのに』というトラブルになりかねません。 責任ある医師として、承認された効能以外の効果を保証することはできないのです。 患者さんには、この制度的な背景を理解していただいた上で、自分の体を守るための正しい知識を持ってほしいと願っています。

あなたの「あすか」はどっち?LDとULDで変わる妊娠リスク

さて、ここからが本記事で最も重要なパートです。

「あすか製薬のピルなら、だいたい同じでしょ?」と思っていませんか?

実は、あなたが飲んでいるピルが「LD(低用量)」なのか、それとも「ULD(超用量)」なのかによって、妊娠してしまうリスク(避妊失敗率)が劇的に異なります。

もしあなたが「ULD」を飲んでいるなら、一般的な避妊用ピルと同じ感覚でいると、痛い目を見るかもしれません。

今すぐ手元のPTPシート(薬のシート)を確認してください。

PTPシートの「ASUKA」を確認しよう

あすか製薬のフリウェル配合錠ULDのPTPシート。「ASUKA」の社名ロゴと、特に注意すべき「ULD」の文字が赤枠と矢印で強調されている。

まず整理しておきたいのは、「あすか」というのは製薬会社の名前(あすか製薬株式会社)であり、薬の商品名ではないということです。

シートに「ASUKA」というロゴが入っているピルには、主に以下の種類があります。

  • フリウェル配合錠LD「あすか」
  • フリウェル配合錠ULD「あすか」
  • ドロエチ配合錠「あすか」

「フリウェル」はルナベルという先発品のジェネリック、「ドロエチ」はヤーズという先発品のジェネリック医薬品です。

重要なのは、名前の後ろについている「LD」と「ULD」という記号です。

LDは「Low Dose(低用量)」、ULDは「Ultra Low Dose(超低用量)」を意味しています。

この違いが、避妊効果の信頼性に直結します。

衝撃の事実!ULD(超低用量)は避妊失敗率が高い

一般的な低用量ピル(LD)の避妊失敗率0.3%に対し、超低用量ピル(ULD)は3.0%と約10倍のリスクがあることを示すパール指数の比較グラフ。

「超低用量(ULD)の方が、体に優しそうだから良い薬なんじゃないの?」

そう思う方もいるでしょう。

確かにULDは、卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が極限まで減らされているため、吐き気や血栓症などの副作用リスクが低いという素晴らしいメリットがあります。

しかし、「ホルモン量が少ない」ということは、「排卵を抑える力が弱い」ということと表裏一体なのです。

ここで、ピルの避妊効果を示す指標として使われる「パール指数」を見てみましょう。

パール指数とは、「100人の女性が1年間その避妊法を行った場合に、何人が妊娠してしまったか」を示す数値です。

数値が低いほど、避妊効果が高いことを意味します。

この数字の違いに驚かれたのではないでしょうか。

一般的な低用量ピル(LD)であれば、正しく飲めば妊娠する確率は0.3%以下、つまり1000人に3人程度です。

しかし、ULDの場合、約3%(100人に3人)が妊娠してしまうというデータがあるのです。

これは、LDに比べて約10倍以上も妊娠リスクが高いことを示唆しています。

なぜこれほどの差が出るのでしょうか。

それは、ULDに含まれるホルモン量が非常に微量であるため、わずかな飲み忘れや服用時間のズレによって、卵巣機能が回復し、排卵が起こってしまう(すり抜け排卵)可能性が高いからです。

監修医の解説

ULD(超低用量ピル)は、月経困難症の治療薬としては非常に優秀です。 ホルモン量が少ない分、患者さんの体への負担が少なく、長く続けやすいという利点があります。 しかし、避妊の観点から見ると、その『少なさ』がリスクになります。 一般的なピルであれば多少の飲み遅れが許容される場合でも、ULDの場合は、数時間の服用時間のずれによって血中ホルモン濃度が不安定になりやすく、排卵が起こるリスクが高まる可能性があります。 『生理痛の治療』と『確実な避妊』の両立を考えるとき、ULDを服用している方は、より一層の注意が必要です。 もし現在ULDを服用中で、避妊効果を強く期待されているのであれば、コンドームを必ず併用するか、医師に相談してLD(低用量)への変更を検討することをお勧めします。

▼筆者からのメッセージ:数字の重みについて

取材や調査を通じて多くのピルユーザーの声を聞くと、「ピルを飲んでいる=避妊も完璧!」と思い込んでいる方が非常に多いことに驚かされます。

特にULD(超低用量)を服用している方の中で、この「パール指数(避妊失敗率)」の具体的な数字まで知らされているケースは稀です。

「医師の言う『避妊できない』は単なる建前だろう」と軽く考えてしまう気持ちもよく分かりますが、データが示すリスクは決して無視できるものではありません。

知っているか知らないかで、人生が大きく変わる可能性がある情報です。

だからこそ、パートナー任せにせず、自分自身で正しい知識を持って判断してほしいと強く感じています。


避妊効果はいつから?飲み始めのタイミングと注意点

「リスクはわかったけど、やっぱり少しは避妊効果も期待したい」

そう思うのが本音ですよね。

ここからは、あすか製薬のピルを服用する際、いつから排卵抑制効果(避妊効果)が期待できるのか、具体的なタイミングについて解説します。

基本的には避妊用ピル(OC)と同じ考え方ですが、前述の通り「あくまで治療薬である」という前提を忘れないでください。

生理初日から飲んでいる場合(Day1スタート)

医師の指示通り、生理が始まったその日(1日目)から1錠目を飲み始めた場合(Day1スタート)、服用開始初日から排卵抑制効果が得られると一般的には言われています。

これは、卵子が育ち始める前の段階からホルモンを投与することで、その周期の排卵を確実に止めることができるからです。

しかし、「念には念を」入れるのが鉄則です。

体質によっては薬の効果が出にくい場合や、最初の数日は体が薬に慣れていない可能性もあります。

多くの医師は、「最初の1シート目の1週間(7錠目を飲み終わるまで)は、コンドームなどの他の避妊法を併用すること」を推奨しています。

生理以外の日から飲み始めた場合(Sundayスタート等)

生理が始まってから数日経って飲み始めた場合や、日曜日から飲み始める(Sundayスタート)場合は、卵巣ですでに卵子の育成が始まっている可能性があります。

この場合、飲み始めてすぐに避妊効果は得られません。

薬の効果が安定し、排卵を抑制できる状態になるまでには、最低でも7日間(1週間)の連続服用が必要です。

つまり、飲み始めの最初の1週間は、実質的に避妊効果がない期間と考えて行動する必要があります。

「休薬期間」の避妊はどうなる?

ピルの21日間の服用期間と7日間の休薬期間。休薬明けの次のシート1日目(29日目)を「魔の8日目」として赤く強調し、飲み忘れによる即排卵リスクを警告している。

フリウェルやドロエチには、21日間薬を飲んだ後、7日間の「休薬期間」(薬を飲まない期間、または偽薬を飲む期間)があります。

「薬を飲んでいない期間は、妊娠しちゃうんじゃないの?」と不安になりますよね。

結論から言うと、21錠を正しく飲みきっていれば、休薬期間中も避妊効果は持続します。

体内に蓄積されたホルモンの効果で、卵巣はお休みモードを維持しているからです。

ただし、ここで最大の落とし穴があります。

それは、「休薬期間明けの飲み忘れ」です。

休薬期間が7日間を超えてしまい、8日目から新しいシートを飲み始めるのを忘れてしまうと、卵巣が急激に活動を再開し、排卵してしまうリスクが跳ね上がります。

特にULD(超低用量)の場合、この「休薬明けの再開遅れ」が即座に排卵(=妊娠)につながりやすいと言われています。

カレンダーやスマホのリマインダー機能を使い、新しいシートの開始日だけは絶対に忘れないようにしましょう。

監修医のアドバイス

飲み忘れ防止のコツは、日常生活の『必ず行う動作』とセットにすることです。 例えば、『歯磨きの後』『お風呂上がり』『就寝前』などです。 ULDを使用している患者さんには、特に時間を厳守するようお伝えしています。 『朝飲んだり夜飲んだり』といったバラバラな飲み方では、血中のホルモン濃度が安定せず、不正出血の原因にもなりますし、排卵抑制効果も不安定になります。 毎日同じ時間の服用を徹底してください。

知恵袋でよくある質問:ゴムなしでも大丈夫?

Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトを見ると、あすか製薬のピルを服用中の方から、多くの切実な悩みが投稿されています。

ここでは、その中でも特によくある質問に対し、医療ライターの視点と専門家の見解を交えて、包み隠さず回答します。

Q. 医師には内緒で、ゴムなしで性行為してもいい?

回答:特にULDを服用中なら、絶対にやめるべきです。

LD(低用量)であっても、100%の避妊は存在しませんが、ULD(超低用量)の場合は前述の通り約3%の失敗率があります。

「3%」というと低く聞こえるかもしれませんが、「クラスに1人は妊娠する」「30回に1回は危険」と考えると、決して無視できる数字ではありません。

また、ピルはHIVや梅毒、クラミジアなどの性感染症(STD)を防ぐことはできません。

コンドームなしの性行為は、妊娠リスクだけでなく、病気のリスクも引き受けることを意味します。

将来、妊娠したいと思った時に、性感染症の後遺症で不妊になってしまうことだけは避けてほしいのです。

Q. ピルを飲んでいるのに妊娠・出産することはある?

回答:あり得ます。

実際に、ピルを服用していたにもかかわらず妊娠した(失敗した)事例は報告されています。

その原因の多くは、以下のようなケースです。

  • 飲み忘れ(特にシートの最初や最後)
  • 激しい下痢や嘔吐(成分が吸収される前に出てしまった)
  • 他の薬との飲み合わせ(効果を弱める抗生物質やサプリメントの使用)
  • ULD製剤によるすり抜け排卵

「ピルを飲んでいるから無敵」ではありません。

万が一、生理(消退出血)が来ない、あるいはいつもと違う出血があった場合は、妊娠の可能性を疑ってみる必要があります。

Q. 中出しで妊娠検査薬を使うタイミングは?

回答:生理予定日(休薬期間の出血予定日)を1週間過ぎても出血がない場合に使用してください。

ピル服用中は、休薬期間に入ると2〜3日で出血(消退出血)が始まります。

もし休薬期間が終わっても出血がない場合は、妊娠している可能性があります。

市販の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から正確な判定ができるものが一般的です。

不安だからといって性行為の翌日などに検査しても、正しい結果は出ません。

監修医からのメッセージ

若い世代の方に特に伝えたいのは、『自分の体と未来を守れるのは自分だけ』ということです。 パートナーに『ピル飲んでるならゴムしなくていいよね』と言われても、断る勇気を持ってください。 もしそれで不機嫌になるようなパートナーであれば、あなたの健康を真剣に考えてくれていないのかもしれません。 避妊は女性だけが背負うものではなく、二人の責任で行うものです。 性感染症のリスクも含め、コンドームの併用は強く推奨します。

副作用と飲み合わせ|頭痛が起きたら要注意

ピルを服用する上で、避妊効果と同じくらい気をつけてほしいのが「副作用」です。

あすか製薬のピルは副作用が少ないように設計されていますが、それでもゼロではありません。

特に注意が必要なのが、「頭痛」です。

今回は、頭痛の専門医でもある監修医の先生に、危険な頭痛の見分け方を伺いました。

血栓症の前兆?危険な頭痛の見分け方

左側は「様子見OKな頭痛(マイナートラブル)」としていつもの痛みなどを紹介。右側は「すぐに受診!危険な頭痛(血栓症の疑い)」として突然の激しい痛みや視野欠損などの症状を警告している。

ピル服用中の副作用で最も恐ろしいのが「血栓症」です。

血管の中で血液が固まり、詰まってしまう病気で、最悪の場合は命に関わります。

この血栓症の前兆として現れることがあるのが、「激しい頭痛」です。

一方で、ピルの飲み始めにはホルモンバランスの変化により、一時的な軽い頭痛が起きることもあります(マイナートラブル)。

この2つをどう見分ければ良いのでしょうか。

監修医の解説

ピル服用中に起きる頭痛には、様子を見て良いものと、すぐに受診すべき危険なものがあります。 【すぐに受診・服用中止すべき頭痛】 突然、殴られたような激しい痛みが起きた場合 手足のしびれ、呂律が回らない、視野が欠けるなどの症状を伴う場合 今まで経験したことのない強さの頭痛 鎮痛剤を飲んでも全く効かない頭痛 これらは脳卒中や血栓症のサインである可能性があります。 直ちにピルの服用を中止し、救急外来や脳神経外科を受診してください。 一方で、生理前のような重だるい頭痛や、いつもの片頭痛と同じような痛みの場合は、体が薬に慣れるまでの一時的なものであることも多いです。 ただし、『前兆のある片頭痛(キラキラした光が見えるなど)』をお持ちの方は、ピルを服用することで脳卒中のリスクが高まるため、そもそもピルの処方が禁忌(飲んではいけない)とされています。 頭痛持ちの方は、必ず処方前に医師に申告してください。

市販の頭痛薬との併用はOK?

ピル服用中に頭痛が起きた場合、市販の鎮痛剤(ロキソニンやイブなど)を飲んでも良いのでしょうか?

基本的には併用しても問題ありません。

ただし、アセトアミノフェン(カロナールやバファリンルナなどに含まれる成分)は、ピルの血中濃度をわずかに高める作用があると言われています。

通常の用量であれば大きな影響はありませんが、頻繁に服用する場合は医師や薬剤師に相談すると安心です。

また、「セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)」というハーブが含まれるサプリメントは、ピルの効果を弱めてしまうため、絶対に一緒に飲まないようにしてください。


安心をとるなら「自費ピル」への切り替えも検討しよう

ここまで読んで、「ULDのリスクが怖い」「やっぱり確実に避妊したい」と思った方もいるかもしれません。

もし、今の薬に不安を感じながら性生活を送っているのであれば、思い切って「自費の避妊用ピル(OC)」に切り替えるのも賢い選択です。

月々3,000円で買える「安心」

保険適用のフリウェルやドロエチは、3割負担であれば1シート数百円〜1,000円程度で手に入ります。

一方、自費の避妊用ピル(マーベロン、トリキュラー、ファボワールなど)は、クリニックにもよりますが、1シート2,000円〜3,000円程度が相場です。

その差額は、月々約1,500円〜2,000円。

この金額をどう捉えるかです。

「毎月2,000円余分に払うのはもったいない」と思うか。

それとも、「2,000円で、3%の妊娠リスクを0.3%以下に下げ、堂々と避妊できる安心感を買う」と考えるか。

もし、経済的な理由だけで保険ピルにこだわっているのであれば、万が一望まない妊娠をした時の身体的・精神的・経済的負担と比べてみてください。

安心への投資として、決して高くはないはずです。

オンライン診療なら相談しやすい

「かかりつけの先生には、『避妊したいから薬を変えて』とは言いづらい…」

そんな悩みを持つ方も多いでしょう。

最近では、スマホ一つで診察から処方まで完結するオンライン診療が普及しています。

オンライン診療の医師たちは、避妊目的でのピル処方に慣れていますし、プライバシーにも配慮されています。

「今の薬だと避妊効果が不安なので、避妊効果の高い自費のピルに変えたいです」と伝えれば、スムーズに切り替えを提案してくれるはずです。

また、オンライン診療であれば、誰にも会わずに自宅に薬が届くため、忙しい社会人にとっても非常に便利です。


まとめ:あすか製薬のピルは「治療薬」。避妊は二重対策を

最後に、これまでの内容をまとめます。

あすか製薬のピル(フリウェル・ドロエチ)は、生理痛などの治療には非常に優れた薬ですが、「避妊」に関しては決して過信してはいけません。

特にULD(超低用量)を服用している方は、一般的なピルよりも妊娠リスクが高いという事実を、しっかりと胸に刻んでおいてください。

要点チェックリスト

  • [ ] 自分のシートを確認する: 「LD」なのか「ULD」なのか、今すぐ確認しましょう。
  • [ ] ULDのリスクを理解する: ULDは約3%の避妊失敗率があることを忘れずに。
  • [ ] 飲み忘れは厳禁: 特に休薬期間明けの1錠目は、絶対に忘れないようにアラームをセットしましょう。
  • [ ] 二重避妊を徹底する: パートナーには事実を伝え、コンドームを併用してもらいましょう。
  • [ ] 異変があれば即受診: 激しい頭痛やふくらはぎの痛みがあれば、すぐに服用を中止して医師へ。

あなたの体と将来を守れるのは、あなた自身の正しい知識と行動だけです。

「先生が言ったから」「ネットに書いてあったから」という曖昧な情報に流されず、自分の飲んでいる薬の特性を正しく理解して、安全で快適な毎日を過ごしてくださいね。

少しでも不安があれば、独りで悩まず、専門医や薬剤師に相談する一歩を踏み出してみましょう。


参考文献

この記事の監修者

  • 平成16年
    愛知医科大学医学部卒業、愛知医科大学病院 卒後臨床研修医
  • 平成18年
    愛知医科大学病院 小児科入局
  • 平成23年
    愛知医科大学小児科 助教
  • 平成25年
    医療法人和幸会 阪奈中央病院勤務(小児科)
  • 平成29年
    たけつな小児科クリニック開院
  • 日本小児科学会(専門医/指導医)
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児科医会(地域総合小児医療認定医)
  • 日本小児神経学会
  • 日本頭痛学会

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