【医師監修】ヤーズフレックス休薬期間に生理がこない?出血3日ルールの正解と対処法
ヤーズフレックスを服用していると、「休薬期間に入ったのに生理(出血)がこない」「出血が3日続いたら休薬というルールが複雑で不安」といった悩みを抱える方は非常に多いです。
結論からお伝えすると、ヤーズフレックスの休薬期間中に生理がこないことは、薬の作用で子宮内膜が薄くなっているためによく起こる現象であり、多くの場合、心配する必要はありません。
これは薬が正しく効いている証拠でもあります。
ただし、飲み忘れがあった場合などは妊娠の可能性を否定できないため、正しい確認が必要です。
また、「3日間連続出血」時の休薬判断には、絶対に間違えてはいけない明確なルールが存在します。
この記事では、日本頭痛学会にも所属する医師監修のもと、以下の3点を中心に、あなたの不安を解消します。
- 1.今、薬を「飲むべきか・休むべきか」の即時判断
- 2.休薬期間に生理がこない理由と、受診すべき危険なサイン
- 3.頭痛専門医が教える、休薬中の頭痛・腹痛への対処法
読み終わる頃には、今の自分の状態が正常かどうかが分かり、今日から自信を持って服用を続けられるようになるはずです。
【判断チャート】出血が3日続いた・生理がこない…今日どうする?
「トイレに行ったら出血していた。
まだシートの途中だけど、明日から休薬すべき?」
「120日飲みきったけど、血が出ていない。
それでも休まないといけないの?」
ヤーズフレックス最大のメリットである「最長120日間の連続服用」は、同時に「いつ休めばいいのか」という迷いを生み出しがちです。
まずは、今のあなたの状況に合わせて、今日薬を飲むべきか、休むべきかを判断しましょう。
以下の判断基準に従って行動してください。

飲む?休む?即判断ガイド
まず、ご自身が「連続して何日間服用しているか」を確認してください。
| 現在の服用日数 | 出血の状態 | 今日の行動 |
|---|---|---|
| 1日目 〜 24日目 | 出血あり / なしに関わらず | 服用を続ける |
| 25日目 〜 120日目 | 出血なし | 服用を続ける |
| 25日目 〜 120日目 | 3日間連続で出血がある | 翌日から4日間休薬 |
| 120日目(完了) | 出血あり / なしに関わらず | 翌日から4日間休薬 |
この表のルールが、ヤーズフレックス服用の鉄則です。
それぞれのケースについて、なぜそうするべきなのか、詳しく解説します。
24日目までは「出血しても飲み続ける」が鉄則
飲み始めや、前の休薬期間が終わってから24日間は、どんなに出血があっても薬を飲み続けてください。
「出血したから生理が来たんだ、休薬しなきゃ」と自己判断してしまう方が多いのですが、これはNGです。
この期間の出血は、ホルモンバランスが安定する過程で起きる「不正出血」である可能性が高いです。
ここで休薬してしまうと、せっかく安定しかけていたホルモン値が崩れてしまい、かえって出血がダラダラと長引く原因になります。
監修医のアドバイス
25日目以降の「3日連続出血」は休薬のサイン
25日以上服用を続けていて、出血が「3日間連続」した場合は、体が「そろそろ内膜をリセットしたい」と合図を送っています。
このサインが出たら、その翌日から4日間休薬してください。
これが「フレックス投与法」の核心です。
ここで重要なのが、「出血の量」と「連続日数」です。
- 出血の量: おりものシートに付く程度の微量でも、出血とカウントします。
- 連続日数: 1日出て、2日止まって、また出た、という場合は「連続」ではないので飲み続けます。あくまで「今日・昨日・一昨日」と3日続いた場合のみです。
無理に飲み続けると、予期せぬタイミングで大量に出血してしまったり、腹痛の原因になったりします。
3日続いたら素直に休むことで、子宮内膜を計画的に排出(リセット)させることができます。
休薬期間(4日間)が終わったら出血が続いていても再開
ここも間違いやすいポイントですが、休薬期間は「きっかり4日間」です。
5日目からは、出血がまだ続いていても、終わっていても、必ず服用の再開が必要です。
「まだ血が出ているから、終わるまで待とう」と休薬を延ばしてしまうと、避妊効果が切れてしまったり、排卵が起こってしまったりするリスクがあります。
休薬4日目の夜には、「明日から再開」とアラームをセットすることをおすすめします。
休薬したのに生理(消退出血)がこない!これって異常?
「休薬して4日経つのに、全く血が出ない。」
「ナプキンを用意していたのに、茶色いおりものが少し出ただけ。」
これほど不安になることはありませんよね。
「もしかして妊娠?」「体に悪い血が溜まって病気になりそう…」と心配になるお気持ち、よく分かります。
しかし、結論から言うと、ヤーズフレックス服用中に生理(消退出血)がこない、あるいは極端に少ないことは、医学的に見て「正常」な反応であることがほとんどです。
結論:生理がこないのは「薬が効いている証拠」
なぜ、休薬しても出血しないのでしょうか。
それは、ピルの作用によって「子宮内膜が薄く保たれているから」です。
通常の生理は、厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちることで出血が起こります。
しかし、ヤーズフレックスなどの超低用量ピルは、この内膜が増殖するのを強力に抑える働き(内膜の菲薄化:ひはくか)があります。
つまり、剥がれ落ちるべき内膜がほとんどない状態になっているのです。

「出るものがないから、出ない」。
ただそれだけのことなのです。
監修医の解説
このように、消退出血がないことは、むしろ治療や避妊においてはポジティブな結果と言えます。
決して異常事態ではありません。
妊娠の可能性を確認すべきケース
「基本的には大丈夫」とお伝えしましたが、100%の安全を保証するものではありません。
以下のような心当たりがある場合は、妊娠の可能性を疑う必要があります。
- 飲み忘れがあった: 特に休薬期間の前後に飲み忘れた場合。
- 激しい下痢や嘔吐があった: 薬の成分が吸収されていない可能性があります。
- 他の薬を併用した: 一部の抗生物質やサプリメント(セント・ジョーンズ・ワートなど)はピルの効果を弱めることがあります。
もし、これらに心当たりがあり、かつ休薬期間中に出血が全くない場合は、市販の妊娠検査薬を使用してください。
また、飲み忘れがなくても、2サイクル連続(2回の休薬期間連続)で出血がない場合は、念のために医師に相談し、妊娠検査を行うことが推奨されています。
これは、万が一の妊娠を見逃さないための安全策です。
いつまで様子を見ていい?受診の目安
「検査薬は陰性だったけど、やっぱり血が出ないのは不安…」
そんな時は、以下の症状がないかセルフチェックしてください。
- 激しい下腹部痛がある
- 不正出血がダラダラと続いている(休薬明けも止まらない)
- 頭痛や吐き気がひどい
これらの症状がなければ、出血がなくてもそのまま次サイクルの服用を続けて問題ありません。
特にヤーズフレックスは、服用期間が長くなるほど(1年、2年と続けるほど)、休薬中の出血量は減っていく傾向にあります。
「生理がこない=楽でラッキー」と捉えて、リラックスして過ごしていただくのが一番です。
休薬期間中の体調不良(腹痛・頭痛)と避妊効果
「休薬中にお腹が痛い。もしかして排卵しちゃった?」
「休薬に入ったとたん、頭がズキズキする…」
休薬期間中はホルモンバランスが急激に変化するため、特有の不調が出ることがあります。
ここでは、小児科医でありながら日本頭痛学会に所属し、頭痛治療の専門家でもある監修医の視点から、これらの不調の正体と対処法を解説します。
休薬中の「頭痛」はホルモン変動が原因かも
休薬期間に入ると、今まで体に取り入れていた卵胞ホルモン(エストロゲン)がストップし、血中のホルモン濃度が急激に下がります。
この急激な変化(落差)が刺激となって引き起こされるのが、「ホルモン消退性頭痛」と呼ばれる頭痛です。
これは、生理前に頭痛が起きやすい人と同じメカニズムです。
監修医のアドバイス

単なる頭痛か、危険なサインかを見極めるためにも、ご自身の頭痛のパターンを知っておくことが大切です。
腹痛・排卵痛のような痛みがある場合
休薬期間中に下腹部がチクチク痛むことがあります。
「排卵痛かも? 避妊失敗?」と不安になるかもしれませんが、正しく服用できていれば排卵は抑制されています。
この痛みは、消退出血を起こそうとして子宮が収縮する際の痛み(生理痛の軽いもの)である可能性が高いです。
また、休薬期間中に卵巣が少し活動を再開し、卵胞が育ち始めることで卵巣周辺に違和感が出ることもあります。
いずれにしても、我慢できる程度の痛みであれば、温かくして様子を見て問題ありません。
しかし、うずくまるほどの激痛がある場合は、子宮内膜症や卵巣嚢腫などの疾患が隠れている可能性、あるいは稀ですが卵巣出血などのトラブルも考えられますので、早めに婦人科を受診してください。
休薬中の避妊効果は続く?
最も気になる「避妊効果」についてです。
結論は、「イエス」です。
以下の条件を満たしていれば、4日間の休薬期間中も避妊効果は継続します。
- 休薬前に24日間以上、連続して実薬を服用していること。
- 休薬期間を4日間厳守し、5日目から必ず服用を再開すること。
ピルの避妊効果は、休薬期間も含めたサイクル全体で設計されています。
休薬中だからといって、コンドーム以外の避妊法を急いで追加する必要はありません(性感染症予防のためにはコンドームの使用を推奨します)。
ただし、休薬期間を5日以上とってしまった(飲み忘れで再開が遅れた)場合は、卵巣機能が回復して排卵してしまうリスクが高まります。
この場合は、7日間連続で実薬を服用するまでは、別の避妊法を併用する必要があります。
ヤーズフレックスを快適に続けるためのQ&A
ここまで解説してきた内容に加え、当クリニックでもよくいただく質問をまとめました。
細かい疑問を解消して、スッキリした気持ちで服用を続けましょう。
Q1. 出血量がすごく少ない(茶色いおりもの程度)ですが、これでも「出血」カウントしていいですか?
A. はい、カウントします。
真っ赤な鮮血でなくても、茶色っぽいおりものや、トイレットペーパーに少しつく程度の出血があれば、それは「出血」とみなします。
それが3日間連続したら、翌日から休薬してください。
量が少なくても、体が「休みたい」と言っているサインです。
Q2. 120日間飲みきれずに毎回出血してしまいます。体に合っていないのでしょうか?
A. 必ずしも合っていないわけではありません。
服用開始から数ヶ月〜半年の間は、子宮内膜が不安定で不正出血が起きやすい時期です。
最初から120日完走できる人の方が少ないくらいですので、焦る必要はありません。
服用を続けるうちに、徐々に連続服用できる日数が伸びていくことが多いです。
もし半年以上経っても頻繁に出血して困る場合は、医師に相談してみてください。別のピルへの変更を検討することもあります。
Q3. 休薬期間を飛ばして飲み続けてもいいですか?
A. 出血がない場合は続けてOKですが、最長120日までです。
出血がなければ、あえて休薬する必要はありません。
ただし、120日間飲み続けたら、出血がなくても必ず4日間休薬してください。
これ以上続けると、不正出血のリスクが高まるだけでなく、子宮内膜の状態を確認する機会がなくなってしまいます。
Q4. 小児科でもピルの相談はできますか?
A. もちろんです。特に10代〜20代の方の相談は専門分野です。
「小児科」と聞くと赤ちゃんのイメージがあるかもしれませんが、私たちは「子供から大人になる過程」のスペシャリストです。
思春期の月経困難症や生理不順は、学校生活や受験勉強にも大きな影響を与えます。
婦人科の診察台(内診)に抵抗がある若い方でも、小児科なら相談しやすいという声を多くいただいています。
まとめ:ルールを守れば生理がこなくても大丈夫
ヤーズフレックスは、慣れてしまえば生理回数を劇的に減らせる、女性の味方となるお薬です。
休薬期間に生理がこない不安や、3日ルールの迷いは、正しい知識があれば解消できます。
最後に、今回のポイントをチェックリストで振り返りましょう。
【保存版】ヤーズフレックス休薬チェックリスト
もし、このリストを見ても「自分の飲み方が合っているか不安」「頭痛が気になる」という場合は、一人で悩まずにご相談ください。
特に頭痛を伴う不安については、専門医として適切なアドバイスが可能です。
たけつな小児科クリニックは、あなたの「生理に振り回されない生活」を全力でサポートします。














